第35回大分県市町村健診担当者・保健師連絡会議の開催
大分県厚生連 健康管理センター
令和4年2月10日、第35回大分県市町村健診担当者・保健師連絡会議を開催しました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、初のオンラインZoom開催とし、大分県はじめ、市町村、保健所、市町村職員共済組合、警察本部等にWeb参加頂きました。
来賓挨拶として、大分県福祉保健部 健康づくり支援課より「健康寿命延伸に向けた大分県の取り組み」についてご講演いただきました。昨年末、大分県の健康寿命は男性73.72歳で全国1位(前回36位)、女性76.60歳で全国4位(前回12位)と大きな飛躍を遂げました。しかし、調査から公表までに2年のタイムラグがあることから、毎年のタイムリーな評価が困難なこと、“現在、健康上の理由で日常生活に支障があるか”という主観的要素の強い質問の回答をもとに算出されているため、分析・評価に苦慮していることが課題でした。そのため、大分県は、健康寿命の新たな評価体系(健康指標)12項目を創設しました。そして、市町村ごとの現状を見える化し、強み・弱みを分析して優れているものを横展開することで、男女ともに「健康寿命日本一」を実現していくというものでした。
続いて、当センターの「施設健診及び巡回検診の実績」「施設健診及び巡回検診の事後指導」「健康教育事業の取り組み」「特定保健指導の取り組み」について報告しました。
事例発表は、①国東市役所 市民健康課 国保年金係保健師より「国東市国保保健事業における運動の普及啓発の取り組み」として、地元ケーブルテレビで当センターの運動教室を放映するという取り組みについて発表いただきました。コロナ禍で、集団での運動教室を計画しても実施が難しく、外出機会が減少している状況でも何かできることはないだろうかと、当センター保健師(運動指導士)と共に考えた結果、自宅でケーブルテレビを見ながら、一緒に運動してもらうという、コロナ禍ならではの取り組みでした。②当センター佐々木保健師は、「当センターにおける 推定1日 食塩摂取量 検査結果から保健指導を考える」について発表しました。男女とも8割が目標量以上に食塩を摂取している状況で、中でも腎機能が正常な方の食塩摂取量が多く、高血圧やCKD予防のためにも減塩に向けた早期介入を行っていく重要性を再認識できました。
「慢性腎臓病について」の講演は大分県厚生連鶴見病院 腎臓内科 有馬部長に担当していただき、慢性腎臓病と生活習慣の関連について理解を深めることができました。
コロナ禍の保健活動も2年が過ぎ、世の中は大きく変わりましたが、当センターは、恕:おもいやりの心を大切にして、今後も受診者に必要をされ続ける健診施設として、「健康寿命日本一」の実現に向け、継続的な質改善に取り組んでいきます。
(大分県厚生連健康管理センター 健康管理部 白石和洋)