第62回農村医学夏季大学講座を開催しました
長野県厚生連
JA長野厚生連は、第62回農村医学夏季大学講座を佐久総合病院農村保健教育ホールにて、7月21日、22日の両日で開催しました。
メインテーマに「地域医療をともにつくる」、サブテーマに「医師の働き方改革と持続可能な医療をみんなで考える」を掲げ、WEB受講にも対応したハイブリッド形式にて開催し、現地受講者219名、WEB受講者161名の計380名に受講いただきました。
1日目には、第31回若月賞授賞式が行われ、アイリーン・美緒子・スミス 氏(環境NGOグリーン・アクション 代表)、稲葉 剛 氏(一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事)、長野 敏宏 氏(公益財団法人正光会御荘診療所長、特定非営利活動法人ハート㏌ハートなんぐん市場理事・企画営業南宇和心の健康を考える会会長)の3名が若月賞を受賞されました。
稲葉氏からは「生活困窮者支援の現場から」、長野氏からは「これからの精神医療保健福祉のあり方について思うこと~愛媛県愛南町における精神科医療の構造変革に取り組んで~」と題して若月賞受賞講演が行われました。また、加藤 琢真 氏(厚生労働省保険局医療課課長補佐)には「働き方改革と今後の医療提供体制」と題しご講演いただき、全3講演にて1日目を締めくくりました。
2日目は、スミス氏から「私が頂いたこと、見たこと、これからすること」と題して若月賞受賞講演、山口 育子 氏(認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長)から「患者の理解が不可欠な医師の働き方改革とチーム医療」と題しご講演いただきました。また、本講座のメインテーマである「地域医療をともにつくる~医師の働き方改革と持続可能な医療をみんなで考える~」を主題に題し、加藤氏、山口氏、鄭 真徳氏(佐久総合病院副院長兼診療部長)、栁田 清二 氏(佐久広域連合長)の4名によるシンポジウムが行われました。サブテーマに対し、講師、受講者を交えた意見交換が行われ、2日間にわたる講座を締めくくりました。
本講座は数年の間、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止や規模の縮小を余儀なくされましたが、本年は現地受講数の枠を昨年の倍に広げての開催となりました。皆さまのご協力により成功裡に終了しましたことを、ここに感謝申し上げます。
また、WEB受講に対応したハイブリッド形式を継続することで、これまで以上に多くの方に受講いただける体制が整備されました。歴史ある本講座をより盛り上げていけることを喜ばしく思っております。
各分野の第一線で活躍する講師先生方による講演、シンポジウムを通じ、農村医学の原点や社会的処方に触れることができる貴重な講座となりました。
(長野県厚生連 業務部 業務施設課 山岸 愛)