令和6年 能登半島地震医療活動報告会
三重県厚生連 松阪中央総合病院
このたびの石川県能登地方を震源とする地震において、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
私たち松阪中央総合病院のDMATは、超急性期と呼ばれる時期から慢性期まで、災害医療活動を行うことができました。また県下で最も多い8チーム(約30人)を派遣ました。
3月2日(土)に院内で開催した報告会には、職員約50人が参加しました。さらに現地に参加できなかった職員や看護学生の方々が、Webを通して多数参加しました。
メンバーは、派遣された順番に災害現場での取り組みについて発表しました。冒頭で谷川高士副院長は「救急、災害の拠点病院として、どのように乗り切っていくべきかを考えたい」と述べました。そして1月2日に石川県に入った第1班は「市立輪島病院を支援するミッションが与えられ、崩壊した道路を避けて目的地に到着したが、病院には避難者もいてカオス。水が流れない状況で、手術や人工透析ができないため、通常の医療活動が困難だった」と報告しました。第2班は「悪路での夜間搬送は危険だった。インターネットが全くつながらず、道路封鎖の情報が得られなかった。予想外のことが起こる事もあった」と発表しました。DMATを代表して救急科の谷口健太郎先生(三重県DMAT SCU協議会 会長)が「能登半島地震にて見えたわが県および当院の課題」をテーマに、「BCPは1週間を想定した計画を立案し、断水対応や宿泊対応など、当院としても取り組まなければならない課題も存在します。すべては被災者のために…」と締めくくりました。
最後に田端正己院長が「派遣にあたり、職員の皆さんにも大変ご協力頂きありがとうございました。南海トラフ地震に備え、当院も努力してまいります」と述べ、報告会を終了しました。
(三重県厚生連 松阪中央総合病院 臨床工学科 向井 慎治)