行方地域における医療講演会開催
茨城県厚生連 土浦協同病院なめがた地域医療センター
急激な高齢化や医療従事者の不足等により、地域医療の維持・確保が大きな問題となっている茨城県行方市で、「行方地域における医療講演会(主催:行方市)」が開催されました。
講演会では、茨城県医療政策課長 江寺広行氏、潮来保健所長 緒方剛氏から茨城県内や鹿行医療圏の医療情勢についての報告の後、茨城県厚生連 稲田英章理事、土浦協同病院なめがた地域医療センター 清水純一病院長らが登壇し、「医療を取り巻く環境の変化と持続可能な医療の提供について」と題したディスカッション形式の講演を行いました。地域医療の問題を解決するため、行政との協働や関連機関との連携をはじめ、地域住民の理解を深めることがこの講演会の狙いです。
稲田理事から「土浦協同病院附属看護専門学校では、看護師国家試験合格率は、ほぼ100%を誇っている」との説明があったほか、「現在の診療報酬制度は病院運営にとって非常に厳しいが、公的病院として不採算であっても医療をやめるわけにはいかない」との問題提起がされ、清水病院長も「鹿行地域の医師不足は大きな問題。厚生連全体でのバックアップが必要」との見解を示し、新たな取り組みとして「市営による休日診療所を開設するための協議を始めた」との報告がありました。講演には、会場が満席となる100名を超える住民が興味深く耳を傾けました。
茨城県、厚生連と行方市は、2023年12月に「地域医療連携協定」を締結しています。持続可能な診療体制を提供できるよう今後も協議を重ねながら地域医療を守っていきます。

土浦協同病院なめがた地域医療センター 清水純一病院長(右)
(画像提供:行方市政策秘書課)
(茨城県厚生連 総務部 広報担当 先﨑 理恵)