第30回JA全国大会へ特別アピールを採択
日本文化厚生連第76回通常総会を開催
本会では、7月25日に、全国都市会館(東京都千代田区)にて、第76回通常総会を開催し、全議案が全会一致の賛成により承認可決されました。議長は、福島県厚生連経営管理委員会会長の管野啓二氏が務められました。
開会に先立ち、八木岡努経営管理委員会会長は、「今年度は新型コロナウイルス感染症による受診控えが収まり、病院に患者が戻ってきているが、コロナ関連の補助金の打ち切りに加え、厳しい診療報酬改定により、会員病院の経営状況は大変苦しいものとなっている。経営支援を通じて厚生連医療と農協福祉を守るため、全中や全厚連と連携し、会員の経営支援に全力で取り組む」とあいさつしました。
来賓として、全国農業協同組合中央会の山野徹代表理事会長と全国厚生農業協同組合連合会の長谷川浩敏代表理事会長があいさつ。山野会長は、「文化連においては、医療資材・物資について多大なご支援を賜っている。新型コロナウイルス感染症と世界情勢の影響による医薬品、医療機器、光熱費の値上がり等により、厚生連病院の経営が圧迫されている中、文化連の共同購入事業による廉価購入の取り組みが地域医療の持続において重要になっている」と述べられました。
長谷川会長は、「文化連においては、厚生事業にご協力を賜り感謝する。能登半島地震では、厚生連病院は災害派遣医療チームを派遣して医療支援を行い、農林水産大臣から感謝状を賜った。一方で、物価高騰により厚生連の経営が圧迫されていることは、全厚連と文化連の共通の課題である。引き続き厚生連病院の経営に寄与いただきたい」と述べられました。
「令和5年度事業報告及び剰余金処分案の承認に関する件」の上程にあたり、本会の東公敏代表理事理事長は、令和5年度事業報告や医薬品等全国共同購入の内容と成果、情報教育事業、声を聴く活動、地域づくり支援等の取り組みについて報告し、「供給額は930.1億円で前年対比104.9%と過去最高を達成した。会員の皆さまの利用結集に感謝申し上げる」と述べました。
役員の補欠選任では、経営管理委員の丹下和博氏の退任に伴い、新たに経営管理委員に広島県厚生連経営管理委員会会長の田中義彦氏を選任しました。
総会では、農協法の改正に伴う定款変更や、特別アピール「ICA『協同組合のアイデンティティ』協議と第30回JA全国大会を契機として厚生連医療・農協福祉のさらなる発展をめざしましょう」の採択などが行われました。特別アピール採択では、東理事長が「パンデミックや地震・気象災害等の緊急時に備えて、厚生連をはじめとする公的医療および医療・福祉にかかる『エッセンシャルワーカー』の重要性、食料安全保障の確保・食料自給率の向上について広く訴えていくとともに、JAグループを挙げて防災・減災への万全な備えを強化しましょう。次世代の人々への責任である気候変動対策に足元から取り組みましょう」と読み上げ、拍手多数をもって承認可決されました。