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防災ヘリコプターによる搬送訓練を実施しました

秋田県厚生連 かづの厚生病院

防災ヘリコプターは、消防活動・救急活動を支援するために、主に消防庁や県が保有しており、山岳救助や水難救助、山火事での消火活動や航空救助などに用いられるヘリコプターです。当院では、ヘリポートから救急患者を受け入れており、毎年5月頃に県所属の防災航空隊と鹿角消防署、当院看護師が連携し合同訓練を行っています。

訓練では、医師役、看護師役、救急隊役、患者役に分かれ、まず患者をストレッチャーに乗せ、防災ヘリコプターへ搭乗させます。上空では、患者の容態を常に観察し、強い揺れがあったときには不安にならないよう声掛けをします。今回は実際起こりうる状況をシミュレーションして行いました。防災ヘリコプターでは、ドクターヘリコプターと違い、フライトドクターと呼ばれる医師が同乗せず、患者の状態がわからないまま搬送されます。このため、患者の状態について少しの変化にも気付くことが大切になります。

近年秋田県では、春頃から秋にかけてクマによる被害や山での遭難者が多発しています。鹿角市は過疎地域であり、近隣の大学病院などへ陸送するには1時間ほどかかるため、山間部で重傷を負った場合の搬送には、防災ヘリコプターの役割が非常に重要になっています。

引き続き有事の際に迅速かつ適切な対応ができるよう、県や関係機関と連携しながら、訓練を重ねてまいります。

防災ヘリコプター訓練

(秋田県厚生連 総務人事部 総務広報課 淡路 明美)