認知症に対する当院の取り組みについて
秋田県厚生連 湖東厚生病院
当院では、認知症または何らかの認知症状を呈する方の入院が4割を超えています。そのような方が安心して適切に治療を受けられるよう、認知症ケアサポートチームを設置し、認知症認定看護師を中心に医療活動を行っています。
ケアサポートチームは、医師・薬剤師・社会福祉士・作業療法士・栄養士・看護師で構成され、それぞれの視点で入院から退院までをサポートしています。入院時に認知機能を判断し、チームカンファレンスを行います。ラウンドでは患者様の入院環境、身体機能、コミュニケーション能力、薬剤の影響などをチェックします。その上で点滴ルート対策、ベッド配置、疼痛、脱水、排便コントロールの必要性、睡眠や向精神薬などの調整を退院時まで行い、退院後については、ご家族や施設などにも丁寧にアドバイスしています。
また、外来ではもの忘れなどの認知症状や介護などで困難や不安を感じている患者様本人やご家族に対して、認知症認定看護師による「もの忘れ相談」を実施するなど、必要なアドバイスを行っています。
2月には、主にアルツハイマー型認知症診断の判断材料として活用できる、脳萎縮評価支援システム(VSRAD)を導入しました。
今後も、認知症患者様の治療や認知症状に不安を抱えるご家族の支援に努めていきます。
(秋田県厚生連 総務人事部 総務広報課 淡路 明美)