第73回通常総会(令和3年7月29日開催)において、特別決議「私たちは厚生連医療・農協福祉を通じて、コロナ後の社会の再建に貢献します」を採択しました。
この特別決議は、第29回JA全国大会に向けた本会組織協議を踏まえて、会員の総意として決議したもので、今後関係団体に幅広く紹介し取り組みを呼びかけていきます。
本会は、この特別決議および第9次中期事業計画に基づき、第29回JA全国大会決議の柱「持続可能な地域・組織・事業基盤の確立」に向けて、JAグループの関係団体と連携し厚生連医療・農協福祉のさらなる発展に全力を尽くす所存です。
第73回通常総会特別決議
私たちは厚生連医療・農協福祉を通じて、 コロナ後の社会の再建に貢献します
新型コロナウイルス感染症は、昨年来、組合員の営農とくらしに多大な影響を及ぼし、厚生連医療および農協福祉にかかる多くの施設・事業所が、治療と予防対策の先頭に立って取り組んでいます。私たち単位農協と厚生連は、コロナ後の地域社会の再建を見据えて、組合員のくらしと健康を支えるため、農協総合事業の柱としての医療・福祉・健康管理事業を発展させ、不断の自己改革を進めていかなければなりません。会員間で以下の課題を確認し合い、協同の取り組みを全力で推進していくこととします。
- 1.JA改革の中での厚生連医療・農協福祉の課題について
- 〇厚生連医療・農協福祉は金融等と並んで組合員の営農とくらしを支える農協総合事業の柱です。
- 〇協同組合事業としての厚生連医療・農協福祉は、公共性と共益性(協同組合性格)の両面を併せ持ちます。
- 〇組合員・住民の共通の願いである医療・福祉・健康管理の事業は、正・准組合員の相互理解や組合員拡大等の組織基盤強化のための重要な分野です。
- 〇組合員の参画(患者・利用者としての声、健康づくり活動、施設の適正利用の学習と合意)によって、厚生連医療・農協福祉は支えられています。
- 〇農協福祉は、中重度の要介護者の利用や介護人材の確保・育成に対応するため、医療との連携、広域で協同した運営等の検討が求められています。
- 〇病院機能分化・再編と地域包括ケアのネットワークづくりを通じて、医師等の働き方改革に対応し、公的な急性期医療をはじめとする厚生連の持続的な経営を守っていくことが求められます。
- 〇お年寄りの見守り・相談拠点としての農協支所・支店やセンター等の施設・事業所、移動・訪問業務の役割がさらに大切になっています。
- 2.第29回JA全国大会を迎えるにあたって
- 私たちは、大会決議案の5つの柱が、厚生連医療・農協福祉の今後の取組み課題そのものにつながるものとして積極的に受け止めます。
また、私たちは、今大会を機会として、生活インフラ機能としての厚生連医療・農協福祉の大切さをあらためて確認し合い、その発展を全国の協同の力でめざしていきます。
- 3.「コロナ後の社会の再建に貢献する協同組合」として
- (1)私たちは、コロナ禍の組合員・住民の苦しみや困りごとに寄り添う姿勢をすべての役職員で共有し日々の業務に取り組みます。
- (2)私たちは、感染予防対策を徹底し、組合員・住民が安心して利用できる病院・施設・事業所づくりを進めます。
- (3)私たちは、患者や医療介護関係者へのいわれなき偏見・差別を許さず、組合員・住民に感染症に対する正しい知識や情報を広げていきます。
- (4)私たちは、健康や家計の不安、営農困難を抱えた組合員の相談活動や営農継続支援に取り組みます。
- (5)私たちは、組合員・住民の心の不安を取り除き、人々のコミュニケーションと協同を取り戻す「安心とふれあいの砦」となります。
- (6)私たちは、厚生連と農協がともに組合員の声を聴き共有し、病院・施設運営とサービスの改善、デジタル化等による組合員・利用者の利便性向上の取り組みを進めます。
- (7)私たちは、病院・健診施設と農協が協同して健康寿命延伸のための健康管理・予防活動を大きく広げていきます。
- (8)私たちは、地域共生社会の構成員である医療機関・福祉施設・住民団体等および行政との連携を強めて、地域医療構想や地域包括ケアに取り組んでいきます。
令和3年7月29日
日本文化厚生農業協同組合連合会 第73回通常総会